2万キロ走行記念☆・ピポットシャフト&リヤサスリンクのグリスアップ&リヤサスユニットの交換☆

2万キロ走行したので、以前からいつかはやりたかった
ピポットシャフトとリヤサスリンクのグリスアップと
リヤサスペンションユニットの交換を行います☆

ピポットシャフトを抜くと言う事は、スイングアームが無くなると言う事なので
メンテスタンド以外の方法で車体を浮かせなければなりません★
しかし、R6には標準でその方法が装備されています!!☆


まずは左ステップのピンを抜いてステップを上下逆に取り付けます☆
これで下からパンタグラフジャッキで支える事が可能になります☆
(右ステップのやり方は構造が違うので、後で別の方法でやります)


あらかじめ、ほとんど空にしておいたガソリンタンクを取り外します☆
複雑な構造に見えますが、実は簡単です☆


まずはフューエルホースのカプラーを固定してあるカバーを取り外します☆


青いボタンを押しながら引っ張ると簡単に外れます☆
燃料が出てくるので、ウェスで受けておくのを忘れずに☆
外した後もジワジワ出てくるので、しばらくウェスは置いたままにしておいた方が良いです☆


次に他の2つのカプラーを抜きます☆、まずは1つ目☆


反対側の2つ目☆


チューブを2本取り外して、準備完了です☆


タンクの取り付けボルトを外して、取り外し完了です☆
傷付かないように、クッションの上に置いた方が良いでしょう☆


タンクの下は複雑な配線と配管です…★
出来る事なら触りたくは無いですね☆


次にマフラーを外します☆


リヤブレーキを丸ごと取り外します☆


さて、右ステップを取り外して、パンタグラフジャッキが使えるように変形させます☆
こちらのステップはブレーキペダルと同軸な為にピンで取り外しが出来ません★(ヤマハは何故かそういう仕様です★)
ですが、ステップ取り付け部のボルトを緩めて、180度回転させると…


ステップホルダーの根元に下から支える事が可能なように凹みが作られています☆
設計した人は判っていらっしゃる☆
2万キロに一度のメンテに、社外品の固定ステップなんか買う必要は無いのです☆


リヤサスリンクの取り付けボルトを今のうちに緩めておきたいのですが
やはりエキゾーストが邪魔です★
取り外さないでやる方法を考えていたのですが、どうしても取り外さないと駄目なようです★


右フレームに沿ってある、O2センサーのカプラーを抜きます☆


O2センサーのケーブルをエキゾースト脇に引き出します☆


意外と重い純正エキゾーストなので、パンタグラフジャッキ2個で支えておきます☆
私のメンテは出来る限り無理な力を使わないがモットーです☆


エキゾーストが取り外せました☆
スタッドボルトが少し錆びてます★
あれ?、排気ポートの出口は完全には開いてないんですね??


反対側から見るとこんな感じ☆


アップ☆


さらにアップ!☆、バルブの軸が見えますよ〜☆
バルブの向こう側に見える穴はエアーインダクションシステムという排ガスを綺麗にする機構です☆
高温の未燃焼ガスに低温の空気を当てて完全燃焼させるシステムだそうです☆


取り外したエキゾーストパイプ☆


この部分は錆びないんですね〜☆
エキゾーストを取り外したら、リヤサスリンクのボルトを緩められる場所を全部緩めておきます☆
リヤサスユニットのフレームの取り付け部、ピポットシャフトのナットとロックナットも緩めておきます☆
リヤタイヤのアクスルボルトも緩めておきます☆


さて、いよいよステップで持ち上げます☆


反対側も慎重にセットして…☆


あぁ、リヤタイヤを外しておくのを忘れていた!!
タイヤの下の板があると、ほとんど抵抗も無く、力要らずでアクスルが抜けます☆
リヤブレーキのサポートが落ちるので注意です!、ホイールを傷付けやすいです★


リヤタイヤを抜きました☆
パンタグラフジャッキを左右少しずつ回して、車体をステップで持ち上げます☆


リヤサスリンクを分解して行きます☆


この部分の金具が邪魔なので取り外しします☆
ロックタイトが使われているので、なかなか硬いです★


リヤサスリンクを取り外しました☆
フレームと結合してる部分だけ、カラーを左側から差し込む仕組みで
取り外すのに苦労しました★


EXUPワイヤーやブレーキランプのスイッチが、スイングアームの取り外しの邪魔なので横へ出しておきます☆
リヤサスユニットの周りにウェスを巻いて、傷付かないようにカバーします☆


ピポットシャフトをいよいよ取り外しします☆
スイングアームが落下しないように3個目のパンタグラフジャッキを使って支えておきます☆


取り外されたスイングアーム☆
しかしチェーンは残ったままです★


リヤサスペンションユニットは最後に取り外します☆


取り外されたサスペンションユニット☆
2万キロもありがとう☆
そのうちメンテナンスに出して、また使いますよ☆


とりあえず折り返し地点までは来ました☆


エンジンのお尻とフレームの内側☆


リヤサスユニットのフレームへの取り付け金具を取り外します☆
この部分、かなり硬く締まっています★


トルクが足りないと感じたら、すぐにもっと大きなレンチを使いましょう☆
楽に取り外せます☆


新旧のリヤサスペンションユニット☆
上が新しいので、走行100キロほどのを手に入れました☆


古いのは2007年11月8日製でしょうか?


新しいのは2008年11月13日製☆


リヤサスリンクのカラーを外してみましたが、痛みは無く
しっかりとグリスも塗られていました☆


ベアリングも痛んでません☆
一応交換用のベアリングは用意しておいたんですが、必要無かった感じです☆

このオレンジ色のニードルベアリングはNTNのポリルーブニードルベアリングで
ポリエチレンの粒子が油によって膨潤して巨大化したものだそうです☆
長期間の安定した潤滑を実現するものだそうですが
触るとボロボロ壊れますので要注意!!★
このニードルベアリングは軸受の空間容積ほぼ一杯に封入したフルパック仕様のため
ポリルーブが破損した場合は空いた部分をグリスで満たしておけば問題は無いみたいですよん☆


フレームとの結合用のカラーだけ、少し痛みがありました★


ダストシールを全て新品交換して、ベアリングとカラーにグリスを塗ります☆


リヤサスユニット結合部も問題なし☆


リヤサスリンクのダストシール交換とグリスアップ完了です☆


次はピポットシャフトベアリングのグリスアップです☆


ダストシールを外して、カラーを引き出します☆
こちらも錆もなく、ちゃんとグリスが塗られていました☆


ベアリングも問題なし☆


しっかりとグリスアップしておきます☆
ダストカバーも水が進入しないようにグリスアップしておきます☆


反対側のピポットシャフトベアリング☆


グリスアップして綺麗に清掃して、グリスアップしたダストカバーを取り付けます☆


グリスアップしたカラーを差し込みます☆


さーて、スイングアームを取り付けるかな☆


あれ?、でもなんか何か忘れてる気がする…、ダストカバーが2個残ってるのは何故???


あぁっ!!、スイングアームの下にもベアリングがあったっ!!☆


カラーは問題なし☆


ダストシールを交換して、グリスアップしておきます☆


いよいよスイングアームの取り付けです☆


ここでも3本目のパンタグラフジャッキが活躍します☆


パンタグラフジャッキで高さを調整しながらピポットシャフトの穴の位置を調整して
グリスアップされたピポットシャフトを差し込みます☆
正常なら、ほとんど何の抵抗も無く差し込めます☆
規定のトルクで固定します☆
R6のピポットシャフトはアジャストボルトと一体化した様な形なので
これでスイングアームが左側に寄せられて、フレームとのガタが無くなります☆


次にロックナットを規定のトルクで取り付けます☆
ピポットシャフトが共回りしていないか確認しながら締め付けます☆
フレームにストレスが掛からない仕組みです☆


最後に反対側のナットを規定のトルクで締め付けます☆
これでピポットシャフトの取り付けは完了です☆
スイングアームを上下させて、ガタも無く、軽く動くのを確認します☆


リヤサスリンクを取り付けます☆
まずはフレームとの結合部を仮止め☆


リヤサスユニットとリンクの取り付け部を規定のトルクで締め付けます☆
この部分はこの時しか締め付けるチャンスがありませんので、忘れずに!


他のリンクアームも取り付けます☆
それぞれを規定のトルクで締め付けます☆


反対側から見る完成したリヤサスリンク☆


リヤサスユニットのフレーム取り付けボルトを規定のトルクで締め付けます☆


スイングアームの後ろ端を持って、左右にガタが無いのを確認します☆
組み立てに間違いが無ければガタは無いはずです☆


リヤタイヤを取り付けます☆


ステップで持ち上げていたパンタグラフジャッキを撤去します☆


左側のエキゾースト固定金具のボルトにロックタイトを塗って取り付けます☆


車体の下にダンボールを敷いて、エキゾーストを置きます☆


パンタグラフジャッキ2個でエキゾーストを持ち上げながら
取り付け位置を微妙に探ります☆
まずは後ろ側を仮止めします☆


この部分にはガスケットが入るのですが
この状態ではガスケットが簡単に落ちてしまって取り付け不能です★


困った時のグリス頼み☆


グリスを接着剤代わりにしてガスケットを貼り付けます☆


4個とも上手く固定されています☆


エキゾーストを取り付け位置へ持ち上げるのですが
右から2番目のフランジ金具をラジエター取り付け金具の上に持って来ておかないと、あとで困った事になります★
必ず右から2番目だけは金具を上げてからエキゾーストを取り付け位置へ持ち上げます☆
あとからはこの金具はラジエターの金具が邪魔をして、持ち上げられないのです★


スタッドボルトにスレッドコンパウンドを塗ってナットを取り付けます☆


慎重に弱いトルクで、少しずつ全体を規定のトルクまで何回かに分けて締め付けていきます☆
これでエキゾーストの取り付けは完了です☆


反転させた右ステップを元に戻します☆
ボルトにはロックタイトを付けます☆


エキゾーストのO2センサーケーブルも元の場所に戻してカプラーに差し込んでおきます☆
再使用可能なロックタイで配線類を固定します☆


EXUPワイヤーとO2センサーケーブル、ブレーキランプのスイッチケーブルを正しい位置へ固定します☆


リヤブレーキを取り付けます☆


左側ステップも元に戻します☆


ガソリンタンクを取り付けます☆


配線も元通りに取り付けます☆


フューエルホースも元通り☆


マフラーも付いて、ほぼ元通りになりました!☆


EXUPのワイヤー調整を隠しコマンドで調整します☆


カウルも全て付いて、エンジンの正常な始動も確認したR6☆
朝の10時から始めて、終わったのは夜の7時でした★
(炎天下の夏場だと軽く死ねるメニューなので、素直にディーラーへ頼む事をお勧めしますね☆)

物凄く疲れましたが、ずっとやりたかったメンテなので大満足です☆
これでまた2万キロは大丈夫でしょう!☆
新しく交換したリヤサスユニットは、まだ少し硬めの印象です☆
(最近、少しリヤが下がり気味だった印象があったのです★)


今回交換した部品類☆
物凄く苦労した割には少ないですね☆、部品交換よりもグリスアップがメインでしたからね〜☆

2010/06/06


数日後に走ってみると、とってもしなやかなリヤサスペンションになっていて
全く突き上げ感が無くなりましたっ!!☆
2万キロ走ったリヤサスユニットのダンパーオイルが少し劣化していたのかもしれません★

以前にも増して、どんな凸凹でも追従して行ってる感じがして、とってもしなやかさんです☆

2010/06/10