リア・ブレーキ・ディスクの交換&リア・アクスル・ベアリングのグリスアップ

偏磨耗して波打っているリア・ブレーキ・ディスクの交換と
リア・アクスル・ベアリングのグリスアップをします☆

メンテスタンドが使えなくなるので、ステップを使って車体を浮かせる事にします☆


この純正ステップは転倒した時に折れないように、上側に倒れる仕組みですが
このコッターピンを抜いて、ステップの上下を逆にすると…


こんな感じになります☆


これだけで下からパンタグラフジャッキで持ち上げる事が可能になります☆
簡単ですね☆


反対側のステップも同じようにやっておきます☆


まず最初にドリブンフランンジロックナットのカシメ部分を解除しておきます☆
意外と難しいです★
手加減なしでガンガンやらないと出来ないかもしれません★


ドリブンフランジロックナットは20.5kg-mの大トルクで締め付けられているので
ミッションのギアを入れただけでは、前に進んでしまって緩める事が出来ません★
緩める為にはブレーキの力が必要です☆、フロントは自転車のチューブを切ったもので固定☆


リアブレーキは重量ブロックにアンカーを付けた物を使って掛けておきます☆


46mmの巨大なソケットを使って全身の力を使って緩めます☆
タンデムシートを押さえながらレンチを使う感じです☆


緩みました☆、ある程度手で回せるぐらいに緩めておいて、取り外すのはまだです☆
一旦ブレーキを解除してメンテスタンドで立てます


メンテスタンドで持ち上げて、リアタイヤを取り外し、ベアリングホルダ割り締めボルトを緩めて
チェーンを一番たるんだ状態にしておきます☆
リア・ブレーキ・キャリパーも外しておきます


ここから先はパンタグラフジャッキの出番です☆
パンタグラフジャッキは、先端の凹みにステップが丁度良く乗るような形のものを2台手に入れておきました☆
最初にフロントブレーキを自転車のチューブで効かしておきます
 (これを必ずやらないと前に進んで倒れてしまいます★)
下にブロックを使って高さを稼ぎながらパンタグラフジャッキで車体を持ち上げていきます☆
フレームにジャッキを当てて上げるよりもずっと簡単で、固定部分が横に広いので安定して持ち上げる事が出来ます☆


パンタグラフジャッキのネジは指で軽く回るので簡単に持ち上げる事が出来ます☆
浮き上がったらメンテスタンドを外して、ドリブンフランジロックナットを外します☆


チェーンを緩めながらリアアクスルを向こう側へ押し込んでいくと
ドリブンフランジが外れると共にリアアクスルが抜けます☆
あんまり無茶するとバイクが倒れますので注意しながら抜きます☆


抜けたリアアクスルシャフト☆
このブレーキディスクを交換します☆


ベアリングホルダの中にはベアリングが見えます☆


なんかベアリングの間に油のようなものが溜まってます★


古いブレーキディスクを外します☆


メンテスタンドにこうやってやると作業がはかどります☆


外れたブレーキディスク☆
タイヤを外しただけで交換出来そうなんですが、向こう側のブレーキディスクボルトを保持する方法がありません★
どうしてもリアアクスルを外す事になりそうです★


新旧ブレーキディスク☆、RVF用を発注したらNC30用のディスクが届きました☆
左がRVF用の「43251-KV3-950」、右がRVFの部品番号で発注したら届いた「43251-MR8-000」
ホンダでパーツ番号が統合されたのかもしれません☆

右のブレーキディスクはVFR400R (NC30)の物なのですが、ボルトオンで取り付け可能です☆
穴も4つになってパッドの清掃能力が高くなりますし、ディスクのフチに溝が入っていて放熱性も高そうです☆
品物自体はNC30用の方が良さそうです☆
 (というか、生産工程の途中を省略したものがRVF用ディスクのような気がしますが…?)


対角線ごとに2段階トルクで指定トルクに締め付けたブレーキディスク☆
プロアームのブレーキディスクは車体の中心線付近にあるので、リアアクスルを捻る事が無いと何かで読みました☆


さすがは新品☆、綺麗なものです☆


ベアリングホルダを取る為に巨大なスナップリングを取るのですが
大型のスナップリング・プライヤーが無い場合は止めておいた方が無難です★
無理矢理外す事は可能ですが、取り付けは道具が無いと全く不可能になります★


スナップリングとリヤキャリパブラケットを外した状態☆


リヤキャリパブラケットの位置決めをするトルクリンクストッパの根元にもOリングが入ってます
ついでなので、これも新品交換しました☆


ベアリングホルダをずらしたら、下に石ころが…???


ワッシャーまで入ってました!!★
他にも何かが引っ掛かってベアリングホルダが外れません!★


ちょっと無理に外すと、下には大量の小石が…★
どこから入ってくるんだ???


やっと外れたベアリングホルダ☆


内部のベアリングはボールベアリングが2個並んだのが1個、ニードルベアリングが1個☆
ニードルベアリングの方にグリスをタップリと塗り込んでおきます☆
ボールベアリングの方はシール式なのでメンテ不能ですね★


グリスアップが終わったアクスルホルダをプロアームに差し込みます☆
ダストシールのリップ部分にたっぷりとグリスを付けておきます☆
ニードルベアリングの方には内部にもダストシールがあります


リヤキャリパブラケットを入れて、スナップリングを差し込みますが
この大型のスナップリングプライヤーが無いと無理です★(KTC SOP-171 φ2.0)
最後のひと開きが出来るか出来ないかが成功の分かれ道です☆


リアアクスルを入れながら、ドリブンフランジを入れます☆


ドリブンフランジシム、スプリングワッシャと、新品のドリブンフランジロックナットを
ネジ部にオイルを少し挿して指で入るところまで取り付けます☆
その後、メンテスタンドを差し込みます☆


ディスクを交換したら、ブレーキパッドも新品交換が基本なので、キャリパーピストンを清掃します☆
1個ずつ押し出してピストン表面を綺麗に清掃します☆
付いていた古いパッドはディスクの偏磨耗に合わせてクネクネに磨り減っていました★


ピストンの裏側を清掃する為には、キャリパーツールでピストンを回転させます☆


綺麗に出来たらシリコングリスを薄く塗って指で押し込みます☆
あらかじめブレーキフルードのマスタータンクのフルード量を減らしておく必要があります☆


今回使うブレーキパッドはケビン・シュワンツもお勧めなベスラのシンタード・メタルパッドです☆


ベスラはパッドの厚さが他社の1.5倍はありそうです☆


ブレーキ関係の組み付け完了☆
なんか凄く綺麗だー☆


リアタイヤを取り付けます☆
ロックナットのゆるみ止めですが、私はコッタピンの方が好きですね☆
ベータピンは大き過ぎて好きにはなれません★


ステップも元の通りに戻しておきます☆
コッタピンは必ず新品に交換してください、再使用だと折れてしまって
走行中にステップが外れるかもしれませんので…


必ずマスタータンクのリアブレーキフルードの量を調整しておきます☆


スタンドから降ろして、フロントブレーキとリアブレーキを効かせながら
向こう側のドリブンフランンジロックナットを20.5kg-mまで2段階トルクで締め付けます☆


ドリブンフランジロックナットのカシメを確実に行なっておきます☆
走行中に脱落すると怖いですからね★、これで完成です☆

2007/08/24